お客様の声

日産自動車株式会社 様

プロトタイプ手法で含有科学物質システムを開発し国内全工場と事業所に導入。
パッケージ化し外販も!

日産先進技術開発センター(NATC)

日産自動車は「人とクルマと自然の共生」の実現のため、環境負荷低減への積極的な取り組みを進めています。その取り組みの一つとして、工場や研究開発で使用される油脂、薬品、塗料などに含まれる化学物質を抜けや漏れなく管理するため、 電子データによる含有化学物質管理システムをアントレンドと共同で開発しました。日産の総合研究所で導入されたシステムは、その便利さと品質が社内で評判となり、現在は国内の全工場と事業所に導入を完了。主に製造業向けにパッケージ化して外販にも踏み切るなど、ますますの広がりをみせています

真の意味での「社内システム開発」ができる会社を探して

慎重な取り扱いが求められる原材料や化学物質は、少しでも使い方を誤ると大きな事故の原因になりかねません。「様々な環境法規により厳正な管理が求められます。ISO14001やPRTR法等の監査・運用にあたってスピーディに、しかも抜け・漏れがなく管理する必要があります。そのために、他部署の2倍以上の化学薬品を使用する総合研究所では業務の電子データ化が喫緊の課題でした。既存パッケージの導入も検討しましたが、現場の業務実体と完璧にマッチするパッケージはなく、パッケージに合わせて業務のやり方を変えさせるのでは本末転倒だと考え、良いベンダーに最適なシステム開発をお願いしようということになりました。」当時のことを振り返って語ってくださったのは日産自動車株式会社 総合研究所研究企画部の武山哲氏です。

日産自動車株式会社 総合研究所研究企画部の武山哲氏

「我々がサプライヤーを選定する時の基準は3つあります。技術力、スピード(レスポンス)、そしてコストです。特に重要視したのは、単独でソフト開発を完結できる技術力です。今までの経験上、システム開発会社の多くは丸ごと下請けに出してしまい、自社内だけで製造できる会社はそう多くはない。当たり前ですが下請け会社が多く存在すると、その分マージンを取られてコストも跳ね上がるし、細かいコントロールがきかない上にレスポンスに時間がかかってしまいます。また、ハードメーカーと提携しているような会社の場合、インフラ構築など提携製品を絡めて提案してくるので、必ずしもベストソリューションとはいえない。こちらの求める環境や条件に柔軟に対応できる会社を見つけようといくつもの会社に問い合わせをしました。」(武山氏)

総合研究所研究企画部 瀬戸史生氏

アントレンドのことはインターネットで検索してホームページを見たのがきっかけだったそうです。日産側の担当者として共同開発にあたった総合研究所研究企画部の瀬戸史生氏は弊社を開発のパートナーに選ぶにあたって次のように話してくださいました。「ホームページに開発実績やその規模、使用した言語などの情報がきちんと開示されていたのと、エンドユーザーの直接開発が多いところに惹かれました。開発予定のシステムは通常のWEBシステムとは異なり、既存システムの一部利用や基幹系システムとの外部連携もあり、実際それで尻込みしてしまう開発会社も少なくありませんでした。
アントレンドへはまずメールで問い合わせをして、開発方針、品質基準やCMSに関する考え方などかなり厳しい質問・要求をしたのですが、いつも数分でしっかりした返信が即座に返ってくるのには驚きました。こちらの質問に対して100枚もあるような立派なプレゼン資料を作って、7,8人引き連れて説明に来る会社よりも、今回の開発にはアントレンドは合っていると感じました。見積も細かく機能ごとに分けて根拠ある数字を提示してくれたので、素直に納得ができました。」(瀬戸氏)

開発にはプロトタイプ手法を導入し、現場の声を徹底的に反映

 日産ではちょうどその年の12月にISO14001の監査を控えており、その1ヶ月前の稼動を目指してシステムの納期を求められていました。厳しい日程ではありましたが、実際にシステムを使用する現場の声を最大限反映するために、UMLを用いてわかりやすく画面を作っていくことになりました。ベータ版の画面を実際に見てもらいながら、必要な項目が抜けてないかどうか、画面遷移にストレスがないかなど、3ヶ月間厚木の研究所に頻繁に通いながらレビュー⇔修正を繰り返しました。

追浜工場

「アントレンドは日産側の要求を誠実に理解してくれたし、実際に使用するユーザーの立場から一緒に考えて使い勝手の良さを追求する事に時間をかけ、しっかりと仕様を固めてくれたことが、後の社内での評判にも繋がっていると思います。システム開発は、ともるすと個々のエンジニアの能力に依存してしまったり、それぞれの部分でみると良くできていても、いざつなぎ合わせたら上手く動かなかったりするなど、複雑だしデリケート。アントレンドの場合、システムの太い幹を作るリーダーがトップに立ってしっかりしたチームを組み、担当者の顔が見える開発をずっと続けてくれています。当たり前のことのようですが、それが社内で一貫してできる会社というのは残念ながら驚くほど少ないのが現状です。」(武山氏)

「プロトタイプ手法のお陰で製造から納品でのギャップもなかったですし、製造段階に入ってから納品にかけてはとてもスピーディでしたね。また、実際に導入するにあたってのサポート体制もとても良くて、稼動時とあとは2~3回しか来てくれない業者さんも多い中、1ヶ月間張り付いて他システムとの外部連携に支障がないかなど、細心の注意を払ってくれたので安心して任せられました。」(瀬戸氏)

品質保証部門の折り紙付きの高品質で開発を完了、他部門からも依頼

無事にシステムの導入を終え稼動を始めると、電子データ化により業務は効率が大幅にアップし、時間のかかっていた承認申請もスムーズと社内でも評判に。実際にISO監査の際は監査員の方からもシステムについて「非常に優れている」とお墨付きをいただいたそうです。噂を聞いた他の事業所からも「使わせてほしい」との声がかかったのをきっかけに、現在では国内の全事業所に導入するに至りました。「時間換算してコストを計算すると、全社で合わせて既に8000万円以上の効果が出ています。これは開発コストからしても十分過ぎる成果です。」(武山氏)

さらに現在は「M-Quick(エムクイック)」としてパッケージ化し、外販も展開しています。「ソフトとしての品質には自信を持っていましたし、安く普及できて環境に貢献できるのであればと考え、外販に踏み切りました。今後の夢としては化学物質管理においては日本のスタンダードというようなソフトになればいいと思っています。」(瀬戸氏)

データベースサーバーのクラウド化による化学物質情報の共有など、今なおますます進化しているM-Quick。アントレンドは引き続き、日産自動車とともにソフトウェアの向上と普及へ取り組みを続けています。

弊社オフィスにて。取材のご協力ありがとうございました。
弊社オフィスにて。取材のご協力ありがとうございました。

企業概要

日産自動車株式会社 (NISSAN MOTOR CO.,LTD.)
本社: 神奈川県横浜市西区高島一丁目1番1号
設立:1933年12月26日
資本金:6,058億13百万円
売上高(連結):87,731億円(2011年)
社長兼最高経営責任者(CEO): Carlos Ghosn(カルロス ゴーン)
従業員数(連結): 155,099名(2011年3月現在)
ホームページ http://www.nissan-global.com/JP/

[取材日: 2011年12月9日]

※本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で、変更されている可能性がございます。予めご了承下さい。

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